葬儀に参列できないとき、弔意を伝える大切な手段となるのが「弔電」です。なかでもNTTが提供する「d-mail(dメイル)」は、西日本・東日本それぞれの窓口から簡単に利用でき、確実に気持ちを届けられる信頼のサービスです。
本記事では、d-mailの特徴やログイン方法、利用エリアの違い、そして弔電を送る際のマナーまで、初めての方にもわかりやすく解説します。
d-mailで弔電を送るときのポイント|西日本・東日本での違いも解説
葬儀に参列できないときや、直接お悔やみを伝えられない場合に「弔電」を送ることは、日本の慣習として大切にされています。
NTTが提供する電報サービス「d-mail(dメイル・dmail)」は、西日本・東日本のそれぞれで受付窓口が設けられており、インターネットから24時間簡単に弔電を手配できるのが大きな特徴です。
ここでは、初めて利用する方に向けて、サービスの仕組みやメリットを整理して解説します。
d-mail(dメイル・dmail)とは?サービスの特徴と利用シーン
d-mailは、NTT西日本とNTT東日本が提供する公式のインターネット電報サービスです。従来は電話で依頼するのが一般的でしたが、パソコンやスマートフォンからも利用できるようになったことで、より身近で迅速に手配できるようになりました。
主な特徴は以下の通りです。
- 24時間365日申し込み可能:夜間や休日でもインターネットから注文でき、急な訃報にも対応できます。
- 全国即日配達:一部地域を除き、午前中に申し込めば当日中に届けられることが多く、葬儀や通夜に間に合うケースが多いです。
- 多彩な文例とデザイン:お悔やみ用にふさわしい定型文が用意されており、文例を選ぶだけで失礼のない弔電を作成できます。台紙も白や蓮の花をあしらったものなど、葬儀向けに適切なデザインが揃っています。
- 供花や線香とのセット:電報に加えて、供花やお線香を一緒に届けられるオプションもあり、より心のこもった弔意を表すことが可能です。
利用シーンとしては、遠方に住んでいて葬儀に出席できない場合や、急な訃報で準備が間に合わないときに特に重宝します。
例えば、平日に訃報を受けたが出張中で駆けつけられないビジネスパーソンが、出先からスマートフォンでd-mailを手配し、無事に通夜に弔電が届いたというケースも少なくありません。
弔電・お悔やみの電報をd-mailで送るメリット
d-mailを利用する最大のメリットは、「安心感」と「利便性」です。NTTという公共性の高い企業が運営しているため信頼性があり、確実に葬儀会場やご遺族宅に届けてもらえる安心感があります。
さらに、他の電報サービスと比べた場合の利点として、次のような点が挙げられます。
- 会員登録でログインすれば履歴が確認できる:過去の送信履歴を残せるため、送った相手や日時をあとから確認でき、ビジネスでの利用にも便利です。
- 文例の選択がスムーズ:お悔やみの言葉は慎重さが求められますが、宗派や関係性に応じた文例が複数用意されているので、マナーに不安がある方でも安心して選べます。
- 即日配送に強い:特に西日本エリアでは午前中の申し込みで当日夕方までに配達できるケースが多く、急な対応にも強みがあります。
また、電報台紙や弔電オプションをオンライン上で確認できるため、従来のように「どんな文面やデザインを選べばいいか悩む」時間が短縮でき、スピーディーに申し込みを完了できるのも魅力です。
このようにd-mailは、初めて葬儀で弔電を送る方にとっても安心して利用できるサービスといえます。
西日本と東日本のどちらでも受付窓口があるので、地域に応じた公式サイトから手配することで、確実に思いを届けられるでしょう。
d-mailの利用エリア|西日本と東日本での違い
d-mailは、日本全国で利用できるインターネット電報サービスですが、運営主体が西日本はNTT西日本、東日本はNTT東日本と分かれています。
これは電話回線と同様に、地域ごとに管轄が異なるためであり、サービス内容は基本的に同じですが、公式サイトや申し込み窓口が別々になっている点に注意が必要です。
初めて利用する方は「自分が住んでいる地域が西日本か東日本か」を確認してから手続きを進めると安心です。
西日本エリアでのd-mail利用の特徴
NTT西日本が担当する地域は、関西・中国・四国・九州・沖縄といった西日本全域です。西日本エリアの特徴として、即日配達のカバー範囲が広く、午前中に申し込めば夕方までに葬儀会場へ届くケースが多いことが挙げられます。
特に大都市圏(大阪・福岡・広島など)では物流拠点が整っており、弔電が迅速に手配されやすい環境です。
例えば、大阪から遠方の九州での葬儀に弔電を送る場合でも、西日本のd-mail経由であればスムーズに対応されることが多く、利用者から「急な訃報でも通夜に間に合った」という声が寄せられています。
東日本エリアでのd-mail利用の特徴
NTT東日本が担当するのは、北海道・東北・関東・甲信越などの地域です。こちらも基本的なサービス内容は西日本と変わらず、首都圏を中心とした広い配達網に強みがあります。東京・神奈川・埼玉など首都圏での葬儀では特に、当日配達が安定しており、ビジネス利用の需要も高いのが特徴です。
また、東日本のd-mailサイトはシンプルで操作しやすく、初めてでも迷わずに文例や台紙を選択できるよう工夫されています。
特にお悔やみ用の台紙デザインが充実しており、格式を重んじる葬儀でも安心して利用できます。
全国共通で利用できるサービス範囲
西日本・東日本でサイトや窓口は分かれていますが、実際のサービスは全国どこへでも送達可能です。利用者が西日本在住でも東日本で行われる葬儀に弔電を送ることができますし、その逆も可能です。
したがって、送る相手の地域に関わらず、自分が居住するエリアの公式サイトから申し込めば問題ありません。
共通する便利な機能としては以下のような点があります。
- 24時間365日、インターネットで申し込み可能
- 豊富な弔電文例と台紙の中から選択できる
- クレジットカード決済・電話料金合算請求など支払い方法が柔軟
- 供花・線香などオプションの追加も可能
つまり、d-mailは西日本・東日本で窓口が分かれているだけで、全国のどの葬儀にも対応できる汎用性の高いサービスです。利用する際には「どちらのサイトから申し込むか」だけを意識すればよく、送達先の地域で制限を受けることはありません。
こうした仕組みによって、遠方の葬儀に参列できない場合でも安心して弔意を伝えることができ、初めて弔電を送る方にとっても利用しやすい環境が整っています。
d-mailのログインと利用方法

d-mailを利用して弔電を送るためには、まず公式サイトからアクセスして手続きを行います。西日本・東日本でそれぞれ専用のサイトがあるため、居住地域に合ったサイトから利用するのが基本です。
ログインして利用することで、送信履歴を確認できたり、住所録を登録できたりと便利な機能が使えるため、初めての方も会員登録を済ませておくと安心です。ここでは具体的な流れを解説します。
会員登録とログインの流れ
d-mailをスムーズに使うためには、「会員登録(無料)」を行うのがおすすめです。公式サイトにアクセスし、氏名・住所・電話番号・メールアドレスなどの基本情報を入力して登録を完了します。登録後は、設定したIDとパスワードでログインできるようになります。
会員登録をすると、以下のようなメリットがあります。
- 過去に送った弔電の履歴を確認できる
- よく利用する宛先を住所録として登録できる
- ログインするだけで支払い方法などをスムーズに選択できる
一方、会員登録をしなくても「ゲスト利用」で弔電を送ることは可能です。ただし毎回住所や支払い情報を入力する必要があるため、頻繁に利用する方や法人利用を考えている方は会員登録をしておく方が便利です。
弔電を送るまでの具体的な手順
d-mailで弔電を送る流れは、初めての方でもわかりやすく設計されています。おおまかな手順は以下の通りです。
- ① 公式サイトにアクセスし、ログインまたはゲスト利用を選択
- ② 弔電用の台紙デザインを選ぶ(白・蓮の花・シンプルなものなど)
- ③ お悔やみ文例を選ぶ、または自由に入力
- ④ 差出人情報を入力(氏名・住所・電話番号)
- ⑤ 届け先住所(葬儀会場や喪主宅)を入力
- ⑥ 配達希望日時を指定
- ⑦ 支払い方法を選択し、内容を確認して送信
送信後には受付番号が発行され、配達状況をオンラインで確認できる場合もあります。特に葬儀は時間との勝負になることが多いため、通夜や告別式に間に合うように、できるだけ早めに手配するのが安心です。
料金や支払い方法の確認
d-mailの料金は、「基本料金+台紙代」で構成されます。基本料金は文字数や配送方法によって変わり、さらに選んだ台紙の種類によって金額が加算されます。
一般的なお悔やみ電報であれば2,000円〜3,000円程度が相場ですが、豪華な台紙や供花を添える場合は1万円を超えることもあります。
支払い方法も柔軟で、以下の手段が用意されています。
- クレジットカード決済(VISA、Mastercardなど主要ブランドに対応)
- 電話料金合算請求(NTTの固定電話を契約している場合)
- コンビニ支払い(請求書払いに対応)
法人契約をしている場合には、まとめて請求する方法も用意されており、ビジネス利用に適しています。
料金や支払い方法を事前に確認しておくことで、「申込んだはいいが、支払い方法が合わずに慌てる」というトラブルを防ぐことができます。特に弔電は突然必要になることが多いため、あらかじめ利用方法と支払い手段を把握しておくことが大切です。
d-mailで送れる電報・弔電の種類
d-mailでは、通常のお祝い電報だけでなく、葬儀や法事の際に欠かせない「弔電」も幅広く取り扱っています。利用者が安心して選べるよう、文例・台紙・オプションが充実しており、初めて利用する方でも迷わず手配できるのが特徴です。
ここでは具体的にどのような種類があるのかを整理してご紹介します。
お悔やみ用弔電の文例
d-mailでは、宗派や関係性に配慮した文例集が用意されています。たとえば親族・友人向けの心温まる言葉から、会社関係者に送るフォーマルな表現まで幅広く揃っており、自由入力をしなくても失礼のない文章を選べるのが安心です。
代表的な文例としては、
- 「ご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。」
- 「ご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆様に謹んでお悔やみ申し上げます。」
といった形式的なものから、
「長年にわたり温かなお付き合いをいただきましたこと、深く感謝申し上げます。」など、個人との関わりを反映した文例まで用意されています。初めて弔電を送る方にとっても選びやすく、マナーを外す心配が少ないのが大きなメリットです。
供花・供物を添えるオプション
d-mailでは電報だけでなく、供花やお線香とセットで届けるオプションを利用することも可能です。たとえば白い洋花のアレンジメントや、仏式に適した菊を中心とした生花スタンドなどが選べ、ご遺族への弔意をより具体的に表すことができます。
また、香りのよい線香やローソクとの組み合わせ商品もあり、弔電のメッセージとともに「形」としても心を届けられるのが特徴です。
特に親しい方や、参列が叶わないケースでは、電報に加えて供物を添えることで、気持ちがより伝わりやすくなります。
オプションを選ぶ際の注意点は、宗教や地域の習慣に合ったものを選ぶことです。たとえば神道では線香を供えない場合があるため、事前に確認しておくと安心です。
届け先(葬儀会場・自宅)ごとの注意点
弔電の届け先は主に「葬儀会場」と「ご遺族の自宅」の2つです。それぞれに適した配慮が必要になります。
葬儀会場に送る場合は、通夜や告別式に間に合うように配達時間を意識することが重要です。葬儀社が受付で取りまとめることが多いため、宛名には「○○家ご遺族様」や「喪主 ○○様」と明記するとスムーズに届けられます。
ご遺族の自宅に送る場合は、式後に弔意を伝える形となるため、文面はより柔らかく、故人との思い出やご遺族への労りを含めるとよいでしょう。式に間に合わないときでも、自宅宛の弔電であれば気持ちを届けることができます。
また、届け先を誤ると混乱を招くことがあるため、案内状や訃報の文面を必ず確認して正しい宛先を入力することが大切です。
このようにd-mailでは、文例・台紙・オプションが揃っており、葬儀会場か自宅かによって適切に対応できる仕組みが整っています。初めて弔電を送る方でも、公式サイトの案内に従えば安心して利用できるでしょう。
弔電を送る際のマナーと注意点
弔電は、ご遺族に哀悼の意を伝える大切な手段であるため、マナーを守ることが欠かせません。せっかく気持ちを込めても、届けるタイミングや宛名の書き方を誤ってしまうと、ご遺族に余計な負担をかけてしまう恐れがあります。
ここでは、初めて弔電を送る方が安心して利用できるように、基本的なマナーと注意点を整理しました。
送るタイミングと到着の目安
弔電は、通夜や告別式の開始前に届くように手配するのが基本です。理想的には通夜当日の午後まで、遅くとも告別式の開式前には式場に到着しているのが望ましいとされています。
例えば、午前中に告別式が行われる場合は、前日までに申し込むのが安心です。d-mailでは、地域によっては午前中の申込みで当日夕方までに配達可能なケースもありますが、葬儀は時間が限られているため、余裕を持った手配が重要です。間に合わなかった場合は、自宅宛てに送る選択肢もあります。
差出人名や宛名の正しい書き方
宛名や差出人名の記載は、弔電マナーの中でも特に重要です。誤りがあると失礼にあたるため、以下の点に注意しましょう。
- 宛名の書き方:基本は「喪主 ○○様」「○○家ご遺族様」とします。会社から送る場合は「○○株式会社 代表取締役 ○○様」など、肩書きを省略せずに明記することが望ましいです。
- 差出人名の書き方:個人で送る場合はフルネームを記載し、連名にする場合は関係性の深い人から順に書きます。会社からの場合は、部署名や会社名を添えると分かりやすいです。
- 住所や電話番号の記載:必要に応じて差出人情報として加えることで、ご遺族が返信しやすくなります。
特に注意すべきは、肩書や名前の誤記です。役職を省略したり、名字を誤って記載してしまうと、ご遺族に不快な思いをさせかねません。申し込み前には必ず確認しましょう。
宗教や地域による表現の配慮
弔電の文面では、宗教や地域の習慣に合った表現を選ぶことが重要です。例えば仏式では「ご冥福をお祈りします」が一般的ですが、浄土真宗では「冥福」という言葉を使わず、「ご往生」や「安らかな旅立ちをお祈りします」といった表現が適しています。
また、地域によっては弔電を送る風習そのものが重視される場合もあります。都市部では簡潔な文面が好まれる一方、地方ではより丁寧で長めの文面が選ばれる傾向も見られます。送る相手の背景を意識し、用意された文例の中から適切なものを選ぶと安心です。
さらに、言葉の選び方にも注意が必要です。忌み言葉(例:重ね重ね、再び、度々など)や、不幸を連想させる表現は避けるのがマナーです。
d-mailの文例集を活用すれば、宗派や地域性に配慮した適切な表現を選べるので、初めての方でも安心です。
弔電は、遺族に寄り添う気持ちを形にする大切な手段です。タイミング・宛名・表現の3つを意識して送れば、心のこもったお悔やみを失礼なく伝えることができるでしょう。
まとめ
d-mail(dメイル・dmail)は、NTT西日本・NTT東日本が提供する公式のインターネット電報サービスで、弔電を安心して手配できる仕組みが整っています。
西日本・東日本で窓口は分かれていますが、全国の葬儀に対応できるため、居住地に応じた公式サイトから手続きすれば問題なく利用できます。
大きな特徴は、24時間365日申し込み可能で即日配達に対応している点や、豊富な文例と弔電専用台紙が用意されている点です。マナーに不安を感じる方でも、宗派や関係性に合わせた適切な文面を選べるため、失礼のない形でお悔やみの気持ちを届けることができます。
また、供花やお線香を添えるオプションもあり、参列できない場合でも心をしっかり伝えることができます。
利用方法もシンプルで、会員登録すれば履歴管理や住所録の保存ができ、ビジネス利用にも便利です。料金は台紙やオプションによって幅がありますが、一般的な弔電であれば2,000〜3,000円程度から用意されており、クレジットカードや電話料金合算など支払い方法も柔軟です。
弔電を送る際は、通夜・告別式に間に合うように早めに申し込み、宛名や文面の表現に配慮することが大切です。
d-mailを活用すれば、初めての方でも安心して手配でき、ご遺族に失礼なく哀悼の意を伝えることができるでしょう。