「後飾り祭壇(あとかざりさいだん)」をダンボール製で整える方法を解説します。二段・三段の選び方、必要セット、費用と納期の目安、10〜20分で設置するコツを、初めての方にもわかりやすくお伝えします。
ダンボール後飾り祭壇の選び方・費用・納期
短納期・低価格ならダンボール祭壇を二段か三段で選び、白布とLEDを揃えて10〜20分で整えます。
二段・三段はこう選ぶ|省スペースか供物量で決める
玄関近くやリビングの一角など限られたスペースに置く場合は二段を選びます。供花や果物などを多めに並べたい場合、また遺影・位牌・骨壷をきれいに段差で見せたい場合は三段が便利です。幅は60〜90cmが扱いやすいです。
目安として、ワンルームや1Kなら幅60cmの二段、家族が集まるリビングや和室なら幅75〜90cmの三段が並べやすいです。骨壷は多くが5〜7寸なので、中段の奥行と耐荷重を確認します。
- 二段が向く人:省スペース重視、片付けを簡単に進めたい人、供物を最小限にしたい人。
- 三段が向く人:供花・供物を置く予定がある人、参拝の導線をとりたい人、見栄えを意識したい人。
セットはこう組む|最低限+追加アイテムを見極める
最低限は本体と白い布、灯りの3点です。灯りは火気を避けるためLEDろうそくを推奨します。追加アイテムは、りん・香炉・造花・骨壷台などから、手持ちの有無と置き場所の広さで選びます。
見映えを整えたい場合は、白布をやや厚手にして透けを防ぎ、遺影スタンドかイーゼルを用意します。香りは微香タイプにして、参拝の度に換気を行います。
- 白布は間口+左右各10〜15cmの余裕を確保します。
- LED灯は転倒しにくい底広のものを選びます。
- 骨壷台は底径+2〜3cmの余裕があるものを選びます。
費用と納期を把握する|価格帯と到着目安を確認する
費用は本体のみで3,000〜8,000円(税込)、本体+白布+LEDなどのセットで8,000〜15,000円(税込)が目安です。価格は主要通販・ホームセンターの商品表示をもとにした編集部の横断確認(2025年10月時点)です。
納期は通販で当日出荷〜翌日着が見込めます。店舗在庫があるホームセンターなら当日持ち帰りが可能です。繁忙期は在庫変動が起きやすいので、到着日をカート画面で必ず確認します。
費用・期間の目安|価格相場・使用期間・納期
本体3,000〜8,000円、セット8,000〜15,000円(税込)が目安で、最短当日〜翌日に入手できます(2025年10月確認)。
価格帯と費目内訳(本体・白い布・灯り・小物)
価格は地域や時期で変動します。以下は主要通販・量販の表示価格を要約した目安です(2025年10月、税込、編集部調べ)。
| 項目 | 内容 | 目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 本体(二段) | 幅60〜75cm、耐荷重表記あり | 3,000〜6,000円 | 奥行と中段耐荷重を要確認します |
| 本体(三段) | 幅75〜90cm、供物スペース広め | 4,500〜8,000円 | 設置面の水平を確保します |
| 白い布 | 綿 or ポリエステル、やや厚手推奨 | 1,000〜3,000円 | 透け防止に二重掛けが有効です |
| LEDろうそく | 単体 or 2本セット | 1,000〜3,000円 | 電池同梱の有無を確認します |
| 骨壷台 | 5〜7寸対応の台座 | 1,000〜3,000円 | 底面の滑り止めが安全に寄与します |
| 基本セット | 本体+布+LEDなど | 8,000〜15,000円 | 付属品の同梱範囲に差があります |
実例:1K住まいで二段(幅60cm)を選び、LED2本と白布を追加したケースでは合計約9,800円(税込)になりました。平らなTVボード横に設置して、組立から配置まで約15分で完了しました。
使用期間の考え方(葬儀後〜四十九日まで)
後飾り祭壇は、葬儀後から四十九日の法要まで自宅で位牌と骨壷を安置するために用います。宗派や地域で細かな違いはありますが、一般的には四十九日で納骨または仮収蔵に移行します。湿気や直射日光を避け、白布は清潔を保ちます。
火気を使う場合は必ず在宅中に限り、就寝前に消灯します。ダンボールは可燃素材なので、不燃の受け皿を使い、壁やカーテンから十分に離して設置します。
入手先と納期(通販・ホームセンターの在庫/配送)
通販は在庫が豊富で、当日出荷や翌日配達に対応します。急ぎの場合は配送日時指定ができる店舗を選びます。ホームセンターは店頭在庫があれば即日入手できますが、取り扱いが季節や店舗規模で異なることがあります。
到着日に確実性が必要な場合は、店舗受け取りや在庫取り置きを活用します。繁忙期は配送遅延が増えるため、予備のLED電池やテープ類を同時に購入して、再手配の手間を減らします。
飾り方・作り方の手順|二段・三段のレイアウト
水平な設置面と白い布の下地を整え、用途で二段・三段を選べば、安全に見映えよく10〜20分で設置できます。
事前準備(水平確保・白い布の掛け方・設置面)
設置面はテレビボードやチェストなどの平らで揺れにくい場所を選びます。カーペットや畳の上に置くと沈みやすいので、合板などで下地を作ると安定します。直射日光やエアコンの送風、カーテンからの距離を取り、動線をふさがない位置に置きます。
白い布は間口+左右各10〜15cmの余裕を取り、奥行と背面の折り返しも確保します。布は一度洗ってアイロンをかけるとシワが目立ちにくくなります。固定は見えない位置で養生テープや面ファスナーを使います。
- 設置面の水平と耐荷重を確認します。
- 直射・送風・可燃物から距離を取り、位置を決めます。
- 白い布を奥→手前の順に掛け、手前側を1〜2cm長めに垂らします。
- ずれ防止に滑り止めシートを下に敷きます。
- LEDろうそくや受け皿、りん・香炉を仮置きして配線や動線を確認します。
- 最後に遺影と位牌、骨壷を置く位置をマーキングします。
- 直射日光・送風・可燃物から距離を確保した
- 白い布は十分な余裕寸法でシワを伸ばした
- 滑り止め・受け皿など安全用品を用意した
二段の配置(最上段=位牌/中段=骨壷の基本)
二段は省スペースで扱いやすいです。最上段に位牌と遺影を置き、必要に応じて小型の造花を左右対称に配置します。中段中央に骨壷を置き、底面に滑り止めシートと骨壷台を併用すると安全性が上がります。LEDは骨壷の左右に少し手前寄りで置くと、参拝時の手の動きと干渉しにくいです。
- 最上段中央に遺影、その手前に位牌を置きます。
- 中段中央に骨壷、左右にLEDろうそくを配置します。
- 香炉・りん・受け皿は中段手前にまとめ、参拝の手順が自然になるよう整えます。
- 最後に正面から高さと間隔を確認し、左右が対称になるよう微調整します。
骨壷は5〜7寸が多いので、中段奥行と耐荷重の表記を確認します。水物は転倒しやすいので、受け皿を使い、就寝前には片付けます。
三段の配置(供花・供物の左右対称と高さ調整)
三段は供花や供物を多めに並べる場合に向きます。最上段に遺影と位牌、中段に骨壷、下段に供物や造花、香炉・りんを置きます。高いものを奥、低いものを手前にする原則で整えると、遺影から骨壷に視線が自然に流れます。
高さが足りない造花は箱や台で底上げします。色は白・緑を基調にして落ち着いた印象にすると、全体の統一感が出ます。LEDは左右の対で置き、片側が明るくなり過ぎないよう距離を揃えます。水物は最下段手前に限定し、ふき取りやすいマットを敷きます。
セット内容の比較|同梱物と拡張の選び方
基本は本体+白い布+LEDで十分です。造花や骨壷台を加えると安定感と見映えが向上し、合計は8,000〜15,000円(税込)が目安です(主要通販の商品表示を要約・2025年10月)。
最低限の構成(本体・白い布・灯りの有無)
まずは安全と清潔感を満たす3点を揃えます。白い布は厚手で透けにくい素材を選び、LEDは転倒しにくい形状にします。養生テープや滑り止めシートを合わせると、短期間でも崩れにくくなります。
| 項目 | 内容 | 目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 本体(二段/三段) | 幅60〜90cm、耐荷重表記あり | 3,000〜8,000円(税込) | 設置面の水平・奥行の確認が必要です |
| 白い布 | 綿/ポリ、やや厚手 | 1,000〜3,000円(税込) | 透け対策に二重掛けや下地布が有効です |
| LEDろうそく | 単体/2本セット | 1,000〜3,000円(税込) | 電池同梱・自動オフ機能の有無を確認します |
| 受け皿・耐火皿 | 香炉・水物用の不燃皿 | 500〜1,500円(税込) | 周囲の布や壁から距離を保ちます |
| 滑り止めシート | 祭壇底面・骨壷台下 | 300〜800円(税込) | 厚みでガタつきが出ないよう調整します |
※価格は主要通販と量販店の表示を横断的に要約した目安です(2025年10月、地域・時期で変動します)。
拡張アイテム(造花・りん・香炉・骨壷台)
拡張は「安全性」「可視性」「統一感」を基準に選びます。骨壷台は底径+2〜3cm余裕のサイズにし、遺影は反射の少ないスタンドでやや後傾にすると見やすくなります。
| 項目 | 内容 | 目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 造花(白基調) | 左右対で高さを合わせる | 1,500〜4,000円(税込) | 花色を増やし過ぎると主役が埋もれます |
| りん・りん台 | 小型〜中型 | 2,000〜5,000円(税込) | 叩音が響きすぎない位置に置きます |
| 香炉 | 小型・不燃受け皿併用 | 1,500〜4,000円(税込) | 微香 or 線香短時間運用を徹底します |
| 骨壷台 | 5〜7寸対応 | 1,000〜3,000円(税込) | 滑り止め加工の有無を確認します |
| 遺影スタンド | 角度調整式が便利 | 1,500〜3,000円(税込) | 直射を避け、反射を抑えます |
セット vs 単品(見映えとコストのバランス)
セットは到着後すぐ整えやすく、色味やサイズ感が揃いやすいです。単品は手持ち品を活用でき、不要なものを省けます。急ぎで準備する場合や統一感を重視する場合はセット、飾りの自由度とコスト最適化を重視する場合は単品が合っています。
| 項目 | 内容 | 目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| セット購入 | 本体+白布+LEDなど | 8,000〜15,000円(税込) | 同梱品の範囲に差があるため内容を確認します |
| 単品組み | 手持ちと必要分を追加 | 必要分のみ | 色味・サイズの不統一を避ける調整が必要です |
実例:三段(幅75cm)セットに造花と骨壷台を追加したケースでは合計約12,800円(税込)になりました。白布を二重にして透けを抑え、LEDの高さを揃えたところ、正面からの印象が落ち着きました。価格は主要通販の商品表示をもとにした編集部要約(2025年10月時点)です。
サイズ・設置場所の基準|和室・リビングの置き方
幅60〜90cmと耐荷重を基準に、直射と送風を避けて壁面の平らな場所へ安定設置します。
寸法と耐荷重の目安(5〜7寸壷対応・間口/奥行)
二段・三段いずれも、間口は60〜90cmが扱いやすいです。奥行は中段で30〜40cm、最上段で20〜30cmあると、位牌と遺影が安定します。骨壷は5〜7寸が多いため、壷底径+2〜3cmの余裕を取り、棚板の耐荷重表記を必ず確認します。
高さは目線よりやや低い位置で遺影が正対するよう、床から最上段まで90〜110cmを目安にします。畳やカーペットは沈みやすいため、12mm程度の合板で下地を作ると安定します。寸法は主要通販の仕様値を編集部で横断要約した目安です(商品仕様の要約・2025年10月)。
| 項目 | 内容 | 目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 間口 | 二段/三段の本体幅 | 60〜90cm | 動線確保のため壁からの張り出しを抑えます |
| 奥行 | 中段/最上段の棚奥行 | 30〜40cm/20〜30cm | 骨壷台と受け皿の奥行を含めて測ります |
| 高さ | 床〜最上段 | 90〜110cm | 遺影が正面から見える高さに調整します |
| 耐荷重 | 中段の耐荷重 | 商品表記に従う | 表記以下でも一点集中荷重を避けます |
設置条件(直射/送風回避・動線・背面の確保)
直射日光は退色と温度上昇を招くため避けます。エアコンや送風機の風も転倒の原因になるので、吹出口の正面を外します。カーテンや壁など可燃物からは15〜30cm以上離し、背面に5〜10cmの余裕を取り配線や埃の清掃ができるようにします。
家族が通る動線は45〜60cm確保します。玄関近くは出入りで揺れやすいため、壁際の静かな場所を優先します。和室では柱の内側に収め、リビングではテレビボード横など低く広い面に置くと安定します。
- 直射日光・送風・可燃物から15〜30cm以上離した
- 背面に5〜10cmの余裕を取り配線と清掃を確保した
- 家族の動線を45〜60cm確保した
保管・廃棄(分別と再利用の考え方)
短期保管は湿気を避け、平置きでたるみを防ぎます。白布は洗ってアイロンをかけ、虫干ししてから畳みます。長期で使わない場合は、折り目に当て紙を入れると型崩れを防げます。
廃棄は自治体の資源回収ルールに従い、段ボールは紙資源として、金具やLEDは小型家電・不燃ごみなどに分別します(自治体の分別ガイドの要約・2025年時点)。再利用は防災用の簡易棚や保管箱として転用できますが、香炉の灰や油分が付着した部材は再利用を避けます。
注意点とよくある失敗|火気・布・水物の対策
火気はLEDに置き換え、白布と水物の事故を防ぐ固定・離隔・配置を徹底すれば安心して参拝できます。
火気はLEDへ代替(離隔・見守り・短時間運用)
段ボールは可燃性のため、ろうそくは原則LEDに代替します。線香を使う場合は不燃皿と砂を併用し、布や壁から15〜30cm以上離します。必ず在宅中の短時間のみ使用し、就寝前に消火を確認します。
小さなお子さまやペットがいる家庭では、背の低いLEDとチャイルドロック付きの点灯スイッチを選びます。LEDは電池同梱の有無や連続点灯時間を商品説明で確認します(商品仕様の要約・2025年10月)。
- 線香使用時は不燃皿+砂を併用し離隔を確保した
- 火気は在宅中の短時間のみ、就寝前に消火した
- LEDの連続点灯時間と電池の予備を確認した
白い布のシワ/透け/ずれ対策(固定と下地)
薄手の布1枚だと段差や装飾の影が透けます。厚手または二重掛けにし、奥から手前へ引きながら張りを均一にします。前垂れは1〜2cm長くして直線を強調します。
固定は面ファスナーや養生テープを布の裏側に仕込み、表から見えないようにします。下地に薄い白布を一枚敷くと透けが軽減します。設置後は正面から折りシワを確認し、低温スチームで整えます。
- 二重掛けまたは厚手で透けを抑えた
- 面ファスナーと滑り止めでずれを防いだ
- 低温スチームでシワを整えた
水物・果物の転倒/染み防止(受け皿・配置)
水や果物は最下段の手前に限定し、受け皿や防水マットを敷きます。花瓶は口径が広く重量のあるものにし、背後に滑り止めを入れます。冷房直下は結露しやすいため避けます。
供物は重いものを奥に置くと手前が軽くなり転倒しやすくなります。重いものほど手前寄り、軽いものは奥に配置し、左右の重量を揃えます。水替えは毎日行い、就寝前は水物を片付けて染みやカビを防ぎます。
- 最下段手前に限定し受け皿と防水マットを敷いた
- 花瓶は口径広め・重量タイプを選んだ
- 夜間は水物を片付けてカビと染みを予防した
まとめ
寸法と設置条件を押さえ、LED運用と布・水物対策を徹底すれば短時間で安全かつ整った祭壇になります。
和室・リビングとも、壁面の水平な台と十分な動線を確保すれば、二段・三段どちらでも落ち着いた印象に仕上がります。直射と送風を避け、可燃物から離し、白布は二重掛けを基本にすると見栄えが安定します。
運用中は日々の拭き掃除と水替えを行い、夜間は火気を使わずLEDに切り替えます。廃棄時は自治体の分別ルールに従い、異素材を外して資源回収に出します(自治体ガイドの要約・2025年時点)。これらを守るだけで、初めての方でも安全で美しい後飾りが整います。